
リニアモーターカーといえば時速500km/hの高速なあいつを想像するのが一般の人だが、実は日常生活では既にリニアモーターの乗り物に乗っている。神戸市営地下鉄の海岸線に乗ってきたが、何の気なしに調べたら「リニアモーターカー」だそうだ。
そもそも「リニア」とは「直線」という意味で、平たい板状のモーターだ。モーターなのに板?という疑問はよくわかる。例えばミニ四駆を組んだ時もモーターは丸っこい。ただ、磁石の反発力と吸引力を利用して車体を推進させるという意味ではモーターなのである。
JRが長いことやってるあの高速のリニアは磁気浮上式というタイプで、それこそ博物館等で展示されてるような、磁石で浮かせて走らせる仕組みで車輪はない。だが、こちらは推進力はリニアモーターなんだけれども浮かせるまではしなくて車輪はついてる。
浮いてようが浮いていまいが、リニアモーターの乗り物に乗っているのは間違いない。
リニアモーターのメリットは板状の動力という事で、従来のモーターよりも車両がコンパクトに作れる。ということは、地下鉄を掘るトンネルも小さく出来るので、建造費が2割ほど削減できるわけだ。乗ってみて「この車両、妙に小さいな?」と思ったら、理由はこれだ。
ケチって小さくしたというとこは間違いないが、リニアモーターを使うことで車両をコンパクトに出来たということだ。
ということで、全国にこういったリニア地下鉄はどれだけあるのか?と思って調べると、一番古いのは大阪メトロの鶴見緑地線(1990年開業)だった。そういえば花博に合わせて開業してたなーと思い出した。次に東京メトロの大江戸線(1991年)、神戸市営地下鉄海岸線は2001年開業で3番目。その後、福岡市営地下鉄七隈線、大阪メトロ今里筋線、横浜市営地下鉄グリーンライン、仙台市営地下鉄東西線と続く。
これらに乗れば「リニアモーターカーに乗った」と言える。