RPAの営業がうざい

 RPA、ロボティックプロセスオートメーションの略。なんかこれも最近流行ってるらしいね。業務を効率化させるぞーなんて。しかしこの手の流行りのデジタル産業って、なんでこうも営業がウザいのか。

 とりあえず事の次第を話そう。とにかく仕事で楽をしたい、サボりたい。特にうちの職場は古い世代が多いのでPCを使いこなしてる社員は一握りであり、ここを出し抜くと実に時間が有効化できる。
 これだけAIが騒がれてる時代でも生成AIを使ったことが無いという人も多いし、会議は顔と顔を合わせてなんぼ、という社風でデジタルに強いということは異世界転生並みに強いということだ。

 今自分はChatGPTの有料プランを利用していて、それこそ7割位は仕事に関する事で使っている。翻訳、資料作成、調べ物が主な用途だが、月額20ドルは完全に自腹であり、経費で落ちない。しかし、その分、仕事の効率が上がり、上の年代だけでなく、同僚からも一歩リードした効率化を図れている。
 ChatGPTを使っていると、オープンソースを使用して何かと連携したいと考えるようになった。例えば定期的にニュースや補助金の情報の収集を自動で実行させようと考えた。当然OpenAIには追加で料金を支払うが、その分時間が生み出せるのであれば時間をお金で買うという実に合理的選択となる。

 社内には一応IT関連の部署が存在しているが、現在CRMを導入したところなあげくに古風な人が多いので、定着と運用に四苦八苦している。そのため、個人的に「◯◯を導入してみたい」とリクエストをしても、それどころではないという対応になる。なので、勝手に私用メールでとあるRPAサービスのアカウントを作り、RPAとはいったいどんなもんじゃいと色々やってみた。

 実際にやろうとして解ったが、ChatGPTのAPIを使おうとすると、使うモデルによって料金も変わってくるため、個人で遊びでやる分にはあまり高いモデルは使いたくない。とりあえず調べ物ができればいいや、という事で「gpt-4o-mini-search-preview」という試作品で、ニュース収集のコマンドを用意した。
 しかし、当然微妙なモデルなので収集結果も微妙。うーん、低予算で上手いことなにか活かすアイデアは無いものか、と考えたその矢先、私用携帯が鳴った。

 基本的に私用電話では知らない番号は絶対に取らない。で、番号を検索してみると、今まさに試しているRPAサービスの営業だった。おそらく無料のお試しから有料にさせたいのだろうが、アカウントを作って触って2時間ちょっとでかけてくるかね?早いにも程がある。
 ポケットマネーで月額何千円も払う気は全く無かったし、そもそもChatGPT APIの返しもピンと来ないので、電話も放置した。

 で、翌日もかかってきた。しつこい。あんまりかけてくるのもうざいし、向こうも見込みじゃない客に電話するのも苦しかろうという慈悲で電話に出た。使ってみてどうでしたか、セミナーありますよ、有料プランありますよ、とまあ完全に想定内の謳い文句だったが、個人で試してるだけなんで、全然見込み客じゃないですよとお断りした。
 しかし、その直後にもまたセミナーの案内のメールを寄越す。しつこいなこいつ。アカウント消してやろうかしら。

 考えてみればRPAサービスは今が旬のイケイケどんどんな業界である。兎に角電話して成約してこいという、過去繰り返されるITバブル期の特攻営業であろう。あの楽天市場も2001年頃仕事で関係があったが、あれもとにかくしつこかったし、イケイケの特有の作られたポジティブ感、あれが嫌だ。「なるほどですね~」みたいなふざけた返しを最初に聞いたのはあいつらだった。今は知らないけどね。
 しかし間違いないのは今の時代にかけてくる若手のセールスは電話嫌いの世代ということ。そこをあえて仕事のためとは言え電話をかけて、尽く断られる。これでは精神は病み、流行りの退職代行へまっしぐらなのではないか。
 どれだけツールがデジタルになっても、最後は人のメンタルの差がどの時代も勝負を分けるだろうな、と思いつつ、今日は今日で業務効率のためのマクロをAIで組んだりした。

松井証券

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