
さて、GWということで、家族と「はま寿司」に行ってきたのだが、その際に「株主優待券」を使用した。個人的にはあまり考えずに、普段1人なので「なか卯」とか使うから、という理由で長期保有という形で持っていたが、よく考えたら「はま寿司」もゼンショーグループだった。
このゼンショーの株、買った当時は4,000円台だったが、25年5月2日の終値時点で8,700円とほぼ倍になっていた。それでも高すぎるという事で前日より300円ほど下がっていて、まだこの価格だ。いわゆる飲食店の株価としてはかなり高い部類に入る。
ゼンショーホールディングス(証券コード:7550)の株価が近年大きく上昇した背景には何があったのか調べてみた。
1. 営業利益の大幅増加と業績回復
ゼンショーは2023年3月期に営業利益を前年の92億円から217億円へと約2.4倍に増加させた。さらに2024年3月期の予想では510億円と、2年連続で営業利益が倍増する見込みである 。タイムバンク証券
この急成長の背景には、原材料費や人件費の高騰を受けた価格改定や、販管費の効率化がある。特に、主力ブランドである「すき家」の値上げが奏功し、客数の増加と売上の拡大に寄与した。四季報オンライン+3タイムバンク証券+3dメニューマネー(NTTドコモ)+3
2. 値上げ戦略の成功
「すき家」は2023年2月と2024年4月に主力商品の価格改定を実施した。例えば、牛丼並盛は400円から430円へと値上げされたが、顧客離れは見られず、むしろ客数と売上が増加した。これは、ブランド力と価格帯のバランスが消費者に受け入れられた結果と考えられる 。タイムバンク証券
3. 原価率と販管費の改善
2023年3月期には、原価率が前年の47.2%から46.8%へと0.4ポイント改善し、販管費比率も51.4%から50.4%へと1ポイント低下した。これにより、営業利益が大幅に増加し、企業の収益性が向上した 。タイムバンク証券
4. ロッテリアの買収と事業拡大
2023年2月、ゼンショーはハンバーガーチェーン「ロッテリア」を買収し、国内での店舗数を358店舗増加させた。これにより、食材調達や物流の効率化が進み、グループ全体のシナジー効果が期待されている 。タイムバンク証券+1四季報オンライン+1ZENSHO+1タイムバンク証券+1
5. 増配と株主還元の強化
2024年3月期には、配当金が前年の24円から40円へと大幅に増配された。これにより、配当利回りが向上し、株主還元の姿勢が強化されたことが投資家から評価された 。タイムバンク証券
6. インフレ時代の内需株としての評価
日本国内でのインフレ傾向が続く中、ゼンショーのような内需型企業は、価格転嫁が可能であり、安定した収益を確保できると評価されている。特に、外食産業における価格改定が消費者に受け入れられたことが、株価上昇の一因となっている 。dメニューマネー(NTTドコモ)
総括
ゼンショーホールディングスの株価上昇は、業績のV字回復、戦略的な値上げ、コスト構造の改善、事業拡大、株主還元の強化、そしてマクロ経済環境の変化といった複数の要因が相乗的に作用した結果である。今後も、これらの施策が継続的に実施されることで、さらなる成長が期待される。ZENSHO
つまりゼンショーホールディングスの株価上昇は、企業努力と市場環境の変化がうまく噛み合った結果である。今後の動向にも注目が集まる。とはいえ、現時点での割高感は否めないので、少し下がるかも知れない。分割でもしてくれればいいけどね。